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アイアント@拘りスカーフ
特性:怠け
実数値:133-157(220)-139(52)-×-58(0*IV25)-174(236)
技:アイアンヘッド/馬鹿力/バトンタッチ/仲間作り
世界記録を大幅更新する立役者となった無邪気アイアント。
「D個体値25」「性格無邪気」という突飛な部分に惑わされがちですが、そもそもこの調整の根本的に異質な点は…
"耐久のステータスを伸ばしていないこと"です。
意図的に柔らかくしているのは特防だけでなく防御方面も同じで、陽気HSで行動回数を増やすというアイアントの常識的な配分から逸脱しています。
なぜ耐久に振らないことが勝利に繋がるのか?
そのからくりを種明かししていきます。
[目次]
※PCから閲覧すると読みやすいです。スマホからの場合は画面横向きを推奨します。
【仲間作りアイアントの弱点】
まず、怠け仲間作りは最強無敵の必勝戦法などではありません。


守る,猫騙し,とんボルバトン,大爆発,光の粉,先制の爪,悪戯心,等…
克服すべき課題は山ほどありますし、ただ初手に置いて仲間作りをするだけなら数百戦で負けるでしょう。事実、これまでの最高記録はしいほ氏(しいほ - YouTube)の1527連勝で、1000連勝に届かなかった方もたくさん見てきました。


【ポケモンBW2】バトルサブウェイ【1520戦目~】- Youtube
HSアイアントを使うしいほ氏の最後に投稿された動画の6分頃から、初手に守られるだけでメガヤンマたった1匹に怯んだら負けという状況まで追い込まれているのが分かると思います。


【ポケモンBW2】バトルサブウェイ【1037戦目~】- Youtube
こちらは17分頃から、運良く諸刃の頭突きを避けて難を逃れていますが、守るラムパルドに簡単に崩壊させられています。

<オレらヤバいでwww
このままだといずれ負けるのは明白で、大型連勝を実現するにはこれらの問題をちゃんと解決する必要がありました。
【トレーナーAI】
皆さん知っての通り、野生のポケモンはランダムで技を繰り出しますが、バトルサブウェイのようなNPCのトレーナー戦ではそうはいきません。
ダメージが一番大きくなる技を繰り出したり、有効な変化技を駆使したり、無効技で拘ると交代したり…
全ては「こちらのポケモンを倒す」という目的を遂行するためにプログラミングされたトレーナーAIに従って行動します。
故に、相手の行動に以下の様な法則性を見出すことができました。


「こちらのポケモンを確定で倒せると判定すれば、必ずその技を繰り出す」


スイクンが辻斬り圏内まで追い込まれた以上、マニューラは挑発を打つなど隙を見せることは絶対にありません。仮にスイクンが冷凍パンチ圏内であれば冷凍パンチも選択肢に打ち分けてきます。ネジキ配信などを普段から見ている方は馴染み深い挙動なのではないでしょうか?
vs. 
我々のように「対戦に勝利する」事が目的であれば、ナットレイを起点に蝶の舞で全抜きを狙う事も選択肢ですよね。
しかし、「こちらのポケモンを倒す」事を最優先にプログラミングされたトレーナーAIにとって、今この瞬間に火炎放射でナットレイを倒せる以上、蝶の舞のような選択肢はノイズであるということです。
"相手の行動決定の最前提に、今こちらのポケモンを攻撃して倒せるか判定が行われる"
このトレーナーAIのアルゴリズムを「撃破チェック」と呼ぶことにします。
【撃破チェック】
ところで、先程のスイクンvsマニューラの例に何か違和感を感じませんか?
vs.
<辻斬りで落ちるから挑発打つ意味無いな
……
別の例で撃破チェックをおさらいしましょう。
vs.
<フレドラでワンパンや!




フレアドライブが撃破チェックにかかって最優先に繰り出され、こちらにとって都合の悪い猫騙しを食らうことなく襷で耐えることが出来ました。ラッキー♪
……
うーん。やっぱり何か、普通ではありえない事が起きてますよね?
相手は何を根拠に「フレアドライブでキノガッサを倒せる」と判断したのでしょうか?

もしこちらがHBキノガッサなら確定で倒せないので、撃破チェックは発動せず猫騙しを打たれる可能性があるはずです。

先の例でも、もしスイクンがB特化なら残りHP49でも辻斬りを確定耐えするので、マニューラの行動に挑発が選択肢に入るのです。
即ち、"相手AIは撃破チェックの過程でこちらのステータスを透視し、その情報を元にダメージ計算を行っている" と予想できます。
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vs.
<(無振りガッサやから)フレドラでワンパンや!
ズルい!相手が的確に技を繰り出す原理はこの透視能力を以て実現していたのか!
<ちょっと待てよ。それならば…
「特定のポケモンの最大打点に対し、あえて確定1発を取られるようにステータスを調整すれば、守るや猫騙しのようなアイアントにとって都合の悪い動きを封じることができるのでは?」
────────リベンジマッチ────────

vs. 
無邪気アイアントの登場です。
<何かあいつ弱くなってね?
C184メガヤンマのエアスラッシュ 確定1発

※見切りを繰り出さなくなります。
A217ラムパルドの諸刃の頭突き 確定1発

※守るを繰り出さなくなります。


撃破チェックが発動して絶対に守るを繰り出せないため…


こいつらはもう二度とアイアントの仲間作りを阻害することが出来ません。
<やーらーれーたー(棒)
"撃破チェックの判定内に自ら耐久値をねじ込み、相手の行動を制限する"
ステータス調整によってAIの挙動をコントロールするという、逆転の発想で弱点を克服したのがGCアイアントのからくりでした!
【仮想敵】
①撃破チェック
確定1発を取られることによって、アイアントにとって都合の悪い技を封じることができる敵ポケモンです。
C177トルネロスの気合い玉 確定1発


※挑発,身代わり,影分身を繰り出さなくなります。
A180エレキブルの炎のパンチ 確定1発

※守るを繰り出さなくなります。
C149キングドラの波乗り 確定1発

※守るを繰り出さなくなります。
C162サンダースの雷 確定1発

※守るを繰り出さなくなります。
C167神秘の雫スターミーのハイドロポンプ 確定1発

※守るを繰り出さなくなります。
C172ゾロアークの気合い玉 確定1発

※守るを繰り出さなくなります。
C163ダイケンキのハイドロポンプ 確定1発

※守るを繰り出さなくなります。
C151ドクロッグの気合い玉 確定1発

※守るを繰り出さなくなります。
A150木炭ブースターのニトロチャージ 確定1発

※守るを繰り出さなくなります。
C177ブーバーンの気合い玉 確定1発

※守るを繰り出さなくなります。また、命中不安の気合い玉が選択肢に組み込まれるため、生存確率が上がります。
C145ボルトロスの10万ボルト 確定1発

※守るを繰り出さなくなります。
C167ライコウの10万ボルト 確定1発

※守るを繰り出さなくなります。
A123ヨガパワー珠チャーレムの飛び膝蹴り 確定1発

※見切り,猫騙しを繰り出さなくなります。
C156ルンパッパのハイドロポンプ 確定1発

※猫騙しを繰り出さなくなります。
調整に関わらず明らかにワンパンされる特殊炎打点持ち(![]()
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)は省略しました。
②大爆発
ここまで読めば、「撃破チェックを発動させて仲間作りを決めたいのなら、より広い範囲に判定をねじ込めるようにHBD個体値を0にして完全に耐久を捨ててしまえばいいのでは?」と考える方もいるかもしれません。
しかし、アイアントが克服すべき課題は守るや猫騙しだけでなく、大爆発や先制の爪なども残されています。

カイリューが十分に舞えてない間に自主退場されることもありますし…

なんなら、初手爆発されることまであります。
どちらも好ましくない展開ですが、この状況に陥った時にアイアントを失っていれば非常に危険ですし、生存していれば十分に捲り返せます。つまり、耐久を捨てきる訳にはいかなくなりました。
そして、ここをリスクヘッジの境界線として考えた結果…
「アイアントの生存を確保して再展開を狙えることを盾に、大爆発持ちに仲間作りを打つことを合理的として成立させる」のが、対応理念として正解だと結論付けました。
つまり、大爆発持ちポケモンの最大打点が確定3発(※急所ダメージを確定耐え)であることが仲間作りを打てる条件です。仮想敵①の撃破チェックと両立出来るよう、いい塩梅を狙って調整しました。
C142ダーテングの悪の波動 確定3発

A155ドータクンの大爆発 確定3発

A161ナッシーの大爆発 確定3発

A160ナットレイの大爆発 確定3発

A156フォレトスの大爆発 確定3発

A110マタドガスの大爆発 確定4発

C100マルマインのエレキボール 乱数3発

A116ランクルスの大爆発 乱数3発









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<アトデカイセツスルヨ
以上の10匹(+例外1匹)が仲間作りを打てる大爆発持ちのポケモンで…








仲間作りを打てない大爆発持ちのポケモンがこの8匹です。アイアントをワンパンする何らかの手段を持っており、これらと対面したらアイアント引きから対戦を組み立てます。


その際、ゴローニャとレジロックが引き際に鈍いを繰り出して型が確定した場合…


最大打点を確定3発(※急所ダメージを確定耐え)に抑えることで、安全にアイアントを着地させて展開することができます。
A151(+1)硬い石ゴローニャの撃ち落とす 確定3発

A120(+1)レジロックの岩雪崩 確定3発

③先制の爪


先制の爪持ちの最高打点を確定3発(※急所ダメージを確定耐え)に抑えることで、安全に仲間作りを打つことができます。
④撃破チェックの応用
- 大爆発フリージオの釘付け
仮想敵②において、大爆発持ちに仲間作りを打てる条件を満たしていないが、打つべきだと考えている例外のフリージオです。
vs.

吹雪急所でワンパンされる可能性がありますが、大爆発急所は耐えるという少し変わった対面状況です。
このフリージオに対してカイリューで舞う際は、残りHPを吹雪の確定圏内(マルスケが削れた状態)にキープさせることで撃破チェックを発動させて吹雪を誘発し、大爆発を打たせないことが出来ます。加えて、吹雪の命中,後続の吹雪凍り,フリージオを使うトレーナータイプなどを考慮した結果、これに対して理念通りに引くべきではないと判断しました。
←こいつにこの程度の不都合ケアして引いてたら本末転倒
- ボルチェンライボルト
GCアイアントの集大成と言ってもいい仮想敵です。都合の悪い技を封じるという点では変わりないですが、撃破チェック圏内,圏外の狭間に耐久値を置くことで上手く相手の挙動を操作することを目指しました。
C157ライボルトのボルトチェンジ 確定2発

※10万オバヒだけ撃破チェックに判定させることにより、ボルトチェンジを繰り出さなくなります。
ボルトチェンジへの対応理念も大爆発と同じく「ボルトチェンジを打たれた時にアイアントが生存出来るか」だったので、仲間作りを打てる対象は極僅かでしたが…



特性も凶悪で危険なライボルトをここに加えられたのは非常に大きく、アイアントの調整を考える上で一番意識した甲斐がありました。
←ボルチェン祭りのこいつに1枠耐性付いたのデカすぎ
- 撃破チェックによる型判別
A156ゴウカザルのフレアドライブ 確定1発

※猫騙しを繰り出さなくなります。つまり、型の絞れない暴走族,メイド戦において、猫騙しを繰り出すか否かで炎打点の有無を確認できます。


「猫騙しを打ってきたってことはアクロ型だから引く必要ないよね〜」
アイアントの解説をする上で紹介したトレーナーAIのアルゴリズムは撃破チェックだけでしたが、他にも色々な法則性やバグ的挙動まで確認しています。これらを上手く活用したり、状況によっては疑ってかかり、極限まで無駄なリスクを排除することが大事だと思います。
【努力値配分】
努力値:0-220-52-0-0-236
実数値:133-157-139-×-58(IV25)-174
- B139(52)
上記の仮想敵の通り、大爆発や先制の爪持ちへ行動保証を持たせるために振っています。これだけしか耐久を必要としないため、副産物として努力値が456も余るのも強みの一つです。
- S174(236)

バトルサブウェイ敵ポケ最速のスカーフライボルト抜き(S173)を最低限として、努力値に余裕がありすぎたので、こごかぜ被弾後最速フリージオ抜きまで伸ばしました。たった1の差で最難関トレーナーとして危険視している冷凍作業員(バレリー,ロマン)への手数を増やせるのはコスパが良いです。
←バケモン定期
- A157(220)
余りです。ここまで伸ばすと無振りユキメノコを確定で落とせるのが特に大きいです。


実際に雪隠れで暴れてカイリューを失った状況を2回ほど捲っており、連勝に貢献してくれています。

←バケモン2
【技構成】
技:アイアンヘッド/馬鹿力/バトンタッチ/仲間作り
上記の対ユキメノコのように、雪隠れでカイリューが狩り損ねがちな氷タイプに通る一致技として文句の無い性能です。
- 馬鹿力
構築の攻撃技(ドラゴンクロー,アイアンヘッド)が半減される鋼に通るのが強みです。採用時に明確な仮想敵は考えていなかったものの、範囲が優秀で何度も連勝に貢献してくれています。
- バトンタッチ


磁力や蟻地獄などによる影踏み状態から逃げるために採用しています。必須です。
最大PP64も地味に頼もしく、ステロ+吠えるトリデプスをラス1状況から悪あがきまで追い込める切り札になると見込んでいます。
←こういうのに128ターン稼げる
- 仲間作り
最後に、バトルサブウェイ最強技です。
怠けアイアントの顔となる主役の技がなぜ一番後ろまで追いやられているのかというと、この技順を実機の技配置としているからです。

右利きのタッチペン操作で一番押しやすいのが右下であり、左上は小指などが誤って触れてしまう可能性があるため、頻繁に押す技を置くのは危険だと考えました。
【最後に】
最後まで閲覧していただき、ありがとうございました!
ところで、GCアイアントの「GC」はもちろん撃破チェック(GEKIHA Check)から取ったのですが…
小星がボスを担当するオンゲキ14+最強楽曲「GAME:CHANGER」も兼ねて名付けてみました笑
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仲間作りで戦況を。そして、前例のない調整技術でこのゲームを覆した紛れもないGAME:CHANGERです🥰
オンゲキRe:Fresh 稼働中!
GAME:CHANGERをはじめ、様々な神楽曲が収録されている宇宙一のゲームです。
全国のゲームセンターで遊んでみてね!![]()


バトルサブウェイ解説記事【第2弾】作成中


結論パたり得るのはアイアントだけじゃない──────













